robou55’s diary

http://d.hatena.ne.jp/robou55/ のつづき

ヨーロッパの労働環境はいいなぁ!?

amzn.asia

を見て。

この映画が、「都合のいい真実」の摘み食いであることは承知しているが、それにしてもヨーロッパの労働環境はいいなぁ、とおもった。なぜそんな事が可能なのか?、という歴史と仕組みが明らかでなかったのだけれども、どうも労使のあいだのながい闘いの歴史が垣間見えた。

(ここからは勝手な想像)

其の昔、ヨーロッパの労働力は奴隷で、奴隷は他国を侵略することで供給されていたらしい(奴隷 - Wikipedia)。近代〜現代では、奴隷はちょっとまずいので、自国民でこの層を賄う必要が出てきて、貧しい労働者階級が出てきてしまった。おそらく、いまのブラックなんとかよりもはるかにひどい状態もあっただろう。

一方、労働者階級を貧しくしすぎると労働者が黙っていないし、社会も不安定になり、さらには、消費者がいなくなってしまう。また、最悪、国から逃げ出して新大陸にいってしまったりするので、結局労働者をそれなりにリッチにしておくほうがよい、というバランスに落ち着いたのではないかと思うし、そういう社会制度を労働者側も勝ち取ったのではないか。

これは、

ウサギとオオカミは、ウサギは食べられ、オオカミはウサギが減ると死亡率... - Yahoo!知恵袋

の話と似た話で、安定な状態の他に、不安定な状態で振動を起こす安定解も登場してしまうし、安定に見える状態はあくまで準安定な解であって、なにかの拍子に別の状態に落ち込んでしまう可能性も高い。このあたりの不安定性がいわゆる「景気の善し悪し」で、アメリカや日本などの多くの資本主義体制で見られつつある現象なのかもしれない。もちろん、安定型のヨーロッパ地方でも、他の地域と経済活動でつながっているので、不安定な地方の景気の外乱を受けてしまい、安定状態を維持できるかどうかはわからない。

世界全体が、ヨーロッパ型の準安定状態に落ち着くことが可能なのかどうかは、何らかの形で解析できそうな気もするが、どうなんだろう?