robou55’s diary

http://d.hatena.ne.jp/robou55/ のつづき

説明

私も科学者の端くれっぽいのだが、一般の方々、とくに高校生に自分の仕事を説明する機会がちらほら出来るようになってきた。科学の説明というと、「わかりにくそう」ということで敬遠される事が多いように思うし、実際、(科学者たる私も)他の人の発表を聞いていると分かりづらい。


少しでも分かりやすくするにはどうしたらよいか?、をちょっと考えてみた。


例えば、イチロー選手というのも一種の研究者で、彼は


「木の棒で向こうから飛んでくる白い球を打ち返す」研究


をしている。僕らが、この説明を聞くと、「ははーん!」と思う訳だが、野球の事を全く知らない人がこの一文だけを聞いたらどう思うだろうか? いきなりそんな事言われても何の事だか分からないだろうし、なんでそんな事をしているのか興味も持てないだろう。という訳で、まず、野球という競技があること、それがやってみるととても楽しくて人気があること、野球選手はみんなのヒーロであること、等を説明しないと、この研究の意義が分からないと思う。


科学研究の説明もこれと似ていて、科学というゲームの大切さ、面白さが分かり、そのゲームの中のどこに位置づけられた事柄なのか?、が見えてこないと興味を持ってもらうのは難しそうだ。


しかし、野球を全く知らない人にその面白さを伝えるにはどうしたら良いのか? うーん、それは謎ですな。