robou55’s diary

http://d.hatena.ne.jp/robou55/ のつづき

論文・プレゼンの科学

論文・プレゼンの科学―読ませる論文・卒論、聴かせるプレゼン、伝わる英語の公式

論文・プレゼンの科学―読ませる論文・卒論、聴かせるプレゼン、伝わる英語の公式

プレゼン本の中で、最も良くできている一冊だと思う。

読みやすく、大事な点がすっと頭に入ってくる。章のタイトルの付け方などは、いままでモヤモヤしていた物がすっきりした感じだ。文章を「です。ます。」調で書くと余計な単語を使わずにすんで良い、というのはちょっと意外な発見。

同意できないのは、

1.パソコンを使わない
 大きな紙に書いてストーリーをねるべきだ、というのはたしかに同意できる。しかし、パソコン世代は素直にパソコンを使おう。たとえば、私の場合は、文章を書くのは手書きよりもタイピングの方が速いので、むしろ手書きだと(漢字も分からなくて)イライラする。さらに、ストーリーを描けるようになるのはある程度の経験を積んでからなので、上級者にならないとかえって難しい。言いたいことは何か、素材は何か、を文章ベースでパソコンでメモし、並べ替えを試しながらストーリーの流れをつくる方がらく。

2.スライドにはタイトルをつけない
 このスライドで言いたいことは何か?、を明瞭にするための訓練としてもタイトルは入れるべき。聴衆もタイトルがあったほうが見やすい。講演はストーリーであることは確かだけれども、ストーリーはスライド一枚一枚に分割されて表示される。一枚一枚の意味づけをはっきりさせる意味でもタイトルは原則必要だ。まあ、話のおもしろさで聴衆の注意を一瞬でもそらさせない自信があるならなくても良いかも(そういう風につくれ、ということなんだろうが....)。

3.ポケットに手を入れる。
 日本の文化では若造がやるには危険な行為。学生が卒論発表会で手をポケットに突っ込んでいたら、それだけでうるさい先生からおしかりを受けることになる。あえてそのような危険を冒す必要はない。こういう講演態度が許されるのは筆者のような「偉い人」になってから。