robou55’s diary

http://d.hatena.ne.jp/robou55/ のつづき

No腫瘍まとめ

ちょっと前に脳腫瘍の話を出したわけですが、比較的調子がいいこともあるので、忘備録としてこれまでの経緯などをまとめておきます

【これまでの経緯】

  • 2017.06 末 職場にてデスクワーク中に意識を失い救急搬送。搬送先の病院での検査で脳腫瘍が見つかる。
  • 2017.08 お盆頃 O大医学部付属病院にて手術。ほぼ全摘出で後遺症なし。
  • 2017.08末くらい?組織検査による確定診断。神経膠芽腫と判定。通常のガンで言うところのステージIV(脳腫瘍の分類ではGrade IV)。
  • 2017.09 標準治療に従い、抗がん剤(テモダール)と頭部の放射線治療をスタート。およそ一月間。
  • 2017.10 維持療法として、テモダールをおよそ月に一度、5日間服用と、およそ2ヶ月おきにMRIで経過観察。ちょうど免疫療法の治験がはじまったため、参加(この免疫療法はO大医学部の得意技らしい)。さらに、最近注目されているケトン治療も行えるということだったが、免疫療法との同時進行はだめ、ということで、ケトンは諦めた。
  • 2018.9   担当医の移動により主治医変更(変更前も後も脳腫瘍の専門家)。

現在(2019/02) 再発なし。圧迫を受けていた脳も順調に回復しており、自覚症状的にも目立ったてんかんや痙攣などの問題なし。手術と入院で弱った体力もほぼ回復し、頭痛もなく、むしろ手術以前よりも元気になった感あり(おそらく腫瘍がなくなったことにくわえ、生活スタイルに無理がなくなったためもあるかも)。ただし、脳浮腫らしきところは残っているので、要警戒状態は継続。医師からは、5年以内程度での再発はあると覚悟しておいた方が良いと言われている

【生活における制限事項】

  • 制限事項は、おもに「てんかん」対策。
  • 飛行機や海外への渡航はなるべく避ける(2019/1現在、症状が安定しているので別に良いとの許可を得た)。
  • 自動車の運転は最後に発作があった時からまる2年間禁止(私の場合は、2017/6が初発の発作、その後、ごく小さい不随意の痙攣程度のものがあったので、そこを医者がどう判断するかはよくわからないが、早くて、2019/6、おそくて2019/10頃に解禁の予定)。
  • 食事などについては特に制限なし。一応、お酒は控えている。どちらかというと成人病対策をしなくてはいけないが、薬の飲みあわせの制限もない模様。

抗がん剤の副作用など】

  • 抗がん剤自体の体内残留時間は、24時間程度らしいことに加えて、飲んですぐにくる症状はほとんどない。ただ、連続して飲むので、5日間続けるうちの4日目くらいから、ダメージの蓄積で体がおもーくなってくるのと便秘がすこし酷い場合がある。だるさに対しては、体調を整えておくこととこの期間の活動量を抑え気味にすると耐えられるかほとんど感じないこともある。逆に、寝不足などの疲労状態だと、起き上がるのがきびしいくらいになる。便秘については、食べ物を工夫するか、漢方薬や酸化マグネシウムの下剤で対応できる範囲。薬を終えて、2週間くらいするとだいぶ回復感があり、「よし元気になったぞ」と思った頃に次の薬期間がやってくる感じ。
  • 白血球濃度は血液検査での下限くらいを責めている感じだが、抗がん剤服用には問題ないらしい。また、とくに体調にも異変は感じない。

【これからの治療方針】

  • 抗がん剤の服用を今まで通りに続ける。期間は、手術後2年、つまり、2019年9月か10月くらいまでの予定。(維持療法の期間はどのくらいが良いかについては、現状、定説がないらしく、研究進行中。最近の論文では、1年以上やってもあまり意味がない、という話になっているらしい。O大付属病院の基本ルールは2年ということらしい。
  • 2019/10くらいまでは2ヶ月に一度、MRIにより、再発していないかをチェック。
  • 治験の免疫療法は基本的には希望する間は続けられるはずだったが、なにやら治験に関するルールに変更が生じたらしく、2019/4より混合診療の扱いとなるので、事実上、2019/3で終了。免疫が予定通りに作られたどうかの結果を次回(2019/2末)に、もらう予定。終了後は、同様の免疫療法を行なっている医療機関を紹介してもらうことはできるらしいが、それでも自由診療の範囲となるので、事実上、この道は終わり。免疫がうまくついていた場合、継続した処置がなくても継続的に免疫が維持されるのかどうかは不明とのこと。
  • 現状でできるその他の治療法は現在のところ存在せず、再発しないことを祈るのみ。

【再発した場合には....】

  • 再発した場合には、残念ながら有効な治療法は存在せず、手術でとるか、放射線で潰すか。医師からは、「この分野の治療は今日進月歩で進んでいるので、その時々でのベストを探す」という旨の話をしてもらった。どうも気休めでもなく、本当に世界中で力を入れて研究が進んでいる模様。日本でも新薬の治験がいくつか走っている。
  • 最後の希望と言えるのは、漢方区分になるケトン式の食事療法。くわしくはまた別の機会で述べるが、脳腫瘍に限らず、全ての末期ガン患者に対応できるかもしれない治療法として、最近ではいくつかの大学病院で治験レベルで検証が行われている。一方で、派手に宣伝している栄養士&医者などもおり、ダイエットともまざったしまって、怪しいのとの区別が難しくなってきている。(ちなみにケトン療法については医師の意見では、かなりキツイレベルまで追い込まないと意味がないので、再発もなく状態が良いのであれば、いま、無理にやる必要はないのではないか、という話なので、再発するまではやる予定なし)。

 本日はここまで。次回、神経膠芽腫の種類とケトンについて書いてみる予定。